ABOUT

パイプのある静物

人はそれぞれに人生の感触があると思う

人生を象徴する景色と言っても良い


ある人は大自然。ある人は仕事場。ある人にとっては目まぐるしく変転するだろう

地球を駆ける人。波瀾万丈な人。艱難辛苦の人。

それぞれの境涯に、それぞれの風景がある。


私の人生はささやかで良い。穏やかな時間が漂っていて欲しい

とても幸いなことに、私は戦争の無い場所で戦争の無い時代に生まれた

感謝に堪えない


そして、雨風を凌ぐ我が家があり、

一日のうちに僅かだが、ゆっくり過ごせる時間もある

これもまた、感謝に堪えない


そしてパイプとの出会い

私の人生を間違いなく豊かで穏やかなものにしてくれた

筆舌に尽くし難いほど、感謝に堪えない


安穏なる我が部屋。大四畳半。大宇宙

静謐に佇む小さな道具

これが私の人生に対する感触である。人生を貫く風景である

何処に居ても、いつまでも、永劫に続く心の城である


煙が天井にゆっくりと立ち昇って行き、海原を作る

その海原に漂う、小さな一艘の帆船

それが私なのだ

2017年6月15日未明 北大路 流山珍